隣の席の姫野くん。




「川瀬のためにがんばるんだろ?早く準備してこいよ」




そう言って無意識に頭を撫でていた俺。



あ、やべ……!!!




そう思って手を慌てて離したけど…




「じ、じゅんびしてきま、す!」




橋田は顔を真っ赤にしてバタバタと下へ降りていった




顔あっちぃ…



橋田の赤い顔が俺に移ったようだ



鏡を見なくても分かるほど顔が熱い




「…どこの恋愛初心者だよ」





後ろから聞こえてきた声。




…すっかり忘れていた




めんどくせぇなあ、そう思いながら振り返る




少し顔を引きつらせている昂が隅っこに座っていた。




「…なんでそんなところにいんだよ。」




「お前らの視界に俺が入らないように」




昂は立ち上がると俺に近付いてきて





「秀ちゃんも恋愛レベル俺と変わんねーじゃん。ってかそれ以前に幼馴染みのいちゃついてるとこなんて見たくなかったわ」





少しとぼけたように言う昂に少しあきれる。



こいつ、ほんと子供だよな~





自分はどんだけ幼馴染みにデレデレしてっとこ見せてんだよ。






俺だって見たくないわ















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