隣の席の姫野くん。
「…つーかさ、お前そんなんで橋田落とせんの?」
昂の言葉にピタリと動きが止まる
「頭を撫でて顔真っ赤にしてるくせに、学校のアイドル橋田望を落とせんのかね~?」
「…落とせるに決まってんだろ」
図星をつかれて悔しくて、自信がある振りをしてしまう。
「あー、自信あるから早く自分のものにしないんだ?あいつが週に5回告られてても余裕なんだ?」
…は?
週に5回????
「俺だったら誰かにとられるかもって不安になるけどなー。不安になって自分のものにしようとするけどなー。」
俺は反発することを止め、昂の言葉に耳を傾ける。
俺は所詮、こいつと同じレベルだからな
「てか今日から文化祭だし?ぜーったいいつも以上に告られるだろーな。誰かのものになっちゃったりして?」
「は?むり」
言ってからしまったと思った。
にんまりと笑った昂。
「じゃあ、今日中に告ったほういいよね?しゅーちゃん???」
…反発できねえ…