隣の席の姫野くん。
そこから俺たちの一日はバタバタだった。
学校中を走り回って段ボールを探して
昂は途中で演劇の方にいっちまうし、でもいくら探しても段ボールは出てきてくれなくて
「あー、なんでねぇんだよ!」
俺にしては珍しく取り乱していたと思う
いつもの俺なら冷静に考えて…
「山下くん。二手に別れようよ」
ちょうど考えていたことを言われて目を見開いた。
「大丈夫。見つかるからさ」
にっこりと笑うけど、きっと橋田も不安だろうな
でも、そんなときにこうやって周りに気を使えるところは本当にすごいと思う。
…そんな橋田だから好きになったんだろうな
「…じゃあ、俺こっちいくから橋田はあっち頼む」
「わかった!!見つかったら連絡するね!!」
そう言って別れたものの…
「あった?」
首を横にふる橋田。
全然みつかんねーし。