隣の席の姫野くん。



ガラッ


「ひ、ひひひひ姫野!?」



ドアが開く音と一緒に聞こえた声。



どうして、声だけでこんなにも落ち着くんだろう。

落ち着くのにどうしてドキドキするんだろう



「なんだよ」


できるだけいつも通りに、いつもの意地悪な喧嘩友達でいれるように。



…おれは抱き締めたい衝動を押さえつけてやってんのに




なんだこいつのあほ面は。




いや、もう分かった。


だてに1年コイツのこと見てねえよ。



まず川瀬このみは顔に出やすい。




今の顔は、そうだな。



『姫野と同じクラスとかありえない!』



だな。




自分で言ってて悲しくなってくるけど。





でも、川瀬のそうゆう素直なとこ、好き。













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