隣の席の姫野くん。



ぐいっと腕を引っ張られて連れてこられたのは




「…なんで秀平んち?」




そう、俺の隣の家。




「のんちゃんとまだ居たいから!」




にこにこして言ったこのみに呆れた



でも、呆れた以上にこいつ可愛いなって思ってしまう



…ほんっとに、惚れた弱味?





秀平を見ると丁度橋田に同じことを言われたところらしく、困った顔をしていた。




なんでこう…こいつらはわがままなんだ?




「…ふぅ。じゃあ入りますか~」




「…だな」




言うこと聞いちまう俺らもどうかと思うけどな




「やったね!のんちゃんっ!」


「まぁ、このみと居れるならどこでもいいけど」



「のんちゃんがでれてる!!!!貴重だよ!!!山下くーん!!!」




「ちょっ!やめなさいよ!」




へへへと笑うこのみと、顔が真っ赤な橋田。




…楽しそうで何よりです。




秀平の部屋にいくといつもより綺麗で思わず笑ってしまった




秀平にすっげー睨まれて口に力を入れたけど



「…ぷ」




そしてこのみと橋田に見えないようにすねを蹴られた










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