隣の席の姫野くん。






「…はぁ~」




秀平が持ってきてくれたオレンジジュースを飲み一息つく




秀平と俺はベットの上、このみと橋田は少し離れたところに並んで座っていた。





「…ねぇ、昂」




ごくごくとジュースを飲み干したこのみが話し出した



「私お腹すいたんだけど、夜ご飯どうするの?」




夜ご飯…



その単語を聞いて俺と秀平は顔を見合わせた。




「…まさか、何も考えてなかったの?」




低く冷たい橋田の声




…そうです。



何も考えてませんでした…





図星の俺たちは苦笑いした。





「…っはあー。呆れた。」




橋田の声に肩が跳ねる




橋田の言葉って重みがあるよな…




それにしても、俺をにらむな!!!!



秀平のこともにらめよ!!!!




そう思ってても言えるはずもなく、変な汗をかいて黙っていた





「…あ!じゃあ私とのんちゃんで作ろうよ!」





このみか名案だとばかりに立ち上がった





「…まあ、みんながいいならそれでいいけど」






……普通だったら、彼女が料理を作ってくれるだなんて最高なシチュエーションにテンションが上がるだろう



そして二つ返事でお願いするところだ







「…昂」





だが俺たちはまた顔を見合わせる

























< 283 / 300 >

この作品をシェア

pagetop