隣の席の姫野くん。
「…はぁ~」
秀平が持ってきてくれたオレンジジュースを飲み一息つく
秀平と俺はベットの上、このみと橋田は少し離れたところに並んで座っていた。
「…ねぇ、昂」
ごくごくとジュースを飲み干したこのみが話し出した
「私お腹すいたんだけど、夜ご飯どうするの?」
夜ご飯…
その単語を聞いて俺と秀平は顔を見合わせた。
「…まさか、何も考えてなかったの?」
低く冷たい橋田の声
…そうです。
何も考えてませんでした…
図星の俺たちは苦笑いした。
「…っはあー。呆れた。」
橋田の声に肩が跳ねる
橋田の言葉って重みがあるよな…
それにしても、俺をにらむな!!!!
秀平のこともにらめよ!!!!
そう思ってても言えるはずもなく、変な汗をかいて黙っていた
「…あ!じゃあ私とのんちゃんで作ろうよ!」
このみか名案だとばかりに立ち上がった
「…まあ、みんながいいならそれでいいけど」
……普通だったら、彼女が料理を作ってくれるだなんて最高なシチュエーションにテンションが上がるだろう
そして二つ返事でお願いするところだ
「…昂」
だが俺たちはまた顔を見合わせる