隣の席の姫野くん。
「…二人とも、家庭科の評定はなんですか…?」
俺が恐る恐る口を開くと
「「2」」
こいつら口を揃えてそう言いやがった。
最低限の料理が作れれば4はもらえるはずの家庭科
俺ですら3だ。
それ以上に酷いって…
考えただけで震えた
「あ、あれだ。今日は俺たちに作らせてくれ」
秀平が二人の説得に入る
「お、おう。毎日迷惑かけてるし、な?」
ついでに俺も便乗して
「ん、わかったわ。楽しみにしてる」
「やった!二人の料理とか嬉しい!」
どうにか説得に成功したらしい
「じゃあ買い物行ってくる」
二人の気が変わらないうちにと、せかせかと家を出ようとすると
「…あ、山下くん!オレンジジュースもう一本飲んでもいい?」
このみがにこにこしながら聞いてきた
「いいよ。まだ冷蔵庫に入ってるから。望も飲んでなよ」
さらっと名前を呼ばれた橋田は顔を真っ赤にして頷いていた
そんな二人に見送られ、俺たちは近くのスーパーへ。