隣の席の姫野くん。





「結構買ったな~」


「重い。昂持て」



「やだよ。俺だって重いわ」




失敗する確率の低いカレーの材料とジュースとアイスとお菓子を二人で両手に持って歩く。



「はぁ~。やっと家だよ」




秀平の家が見えて、進むペースが自然に早くなる




そして、秀平の家まであと数歩という時に俺たちの足は止まった




「…な、なんだ?」



秀平は目を丸くして家を見ていた





「きゃははははっ!のんちゃんかわいいー!!!!」





「このみも最高だよっ!!!!」




外まで響き渡る二人の声。



な、なにがあったんだ!?



秀平と顔を見合わせて家の中まで走る。




「「どうした!?」」




バンッとドアを思いっきり開けて目に飛び込んだのは…






「…あぁ~!昂~おかえりぃー」




「秀平くぅーん!寂しかった~!」






涙目で顔を真っ赤にしている二人がいた














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