隣の席の姫野くん。




何があったんだ?



そう考える前に答えは分かった





「…酒くさっ!!!!!」





秀平は何も話さずに窓を開けた。



このみと橋田から漂う酒の臭い




二人の手にはオレンジの絵が描かれた…酒。





「はぁ~」





秀平は深いため息をついて二人から酒を回収した





「あぁ~!!!山下くんっ返してえ!!!」





秀平の手にある酒を追って秀平に飛びかかるこのみ。




ちょっ!!!!それ以上近づくなよ!!!!




「…っと」





秀平の腕にこのみの手が触れる少し前、俺はこのみの腹に腕を回して抱き止めた





「…昂の嫉妬に助かったよ」



…ったく、こいつは言わなくていいこと言うよな。




このみが他の男に触れることを阻止したかったことがバレているのに、少し照れる




このみは俺のなんだからしょうがねえじゃん。




そんなことを考えていると




「くぅー」





俺の腕の中からそんな可愛い声が聞こえた。










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