隣の席の姫野くん。
「え、あ、あのっ…!おかあさ…」
「お母さんなんて嫌よっ!恵梨子って呼んでっ!」
「えっ恵梨子さん…!」
満足そうに笑う母さんと、困惑気味に俺を見ているこのみ。
なんか…すっかり母さんにこのみを捕られちまった。
「おい。そろそろこのみ返せよ」
なかなかこのみを離さない母さんを睨みながらそう言う
「…へ~?このみちゃんの前だからって格好つけたいんだ?」
冷ややかな母さんの目。
あ、完全に言葉を間違った
そう気づいたときにはすでに遅かった