隣の席の姫野くん。
…素直になりすぎた。
顔がじわじわ熱を持っていくのが分かる。
この顔を見られるのは避けたい。
川瀬の前ではバカな俺でいたい。
男らしく思われてなくたっていい。
かっこいいなんて思われてなくたっていい。
頼りがいないって思われてたっていい。
でも、ねぇ川瀬。
いつかこの想いが君に伝わる日が来るなら
顔がすぐ赤くなる俺のこと、女々しいっては思わないで。
どうか、こんなにドキドキする俺の気持ちを否定することは思わないで。
できるだけバレないように、伝わらないように、バカな俺でいるからさ。
喧嘩友達以下にはしないでよ。