隣の席の姫野くん。
ガラッ
「姫野?」
悩んだ末、俺はついたての後ろで寝たふりをすることに。
…川瀬が起こしてくれたらなぁ
なんて、下心付きだけど。
俺を探してついたてを覗いた川瀬。
不謹慎だけど、かわいい。
俺を見つけたときは目を見開いて、少し安心した表情をしていて
お前、分かりやすすぎんだよ。
そう言ってやりたかったけど、俺は今お昼寝中の身なんでね、そうもいかない。
また、触れられる距離にいるのに触れられない。
俺たちの距離ってやっぱりこんなもんだよなぁ
なんて考えてると
「…!」
川瀬の手が俺の髪に触れようとしていた。
…なんだなんだ!この状況は!
信じらんねぇ。
ねぇ、川瀬期待していいの?
少しは触れたくなる位には、俺のこと嫌いじゃないって…
次の瞬間、俺は信じられない言葉を耳にする。
「姫野は私のこと嫌いなんだから」