隣の席の姫野くん。
「このみ。もう教室に行きましょう?」
クラス発表の掲示板の前で話し込んでいた私たちは、後ろの人の鋭い視線にきづいて昇降口へ向かった。
「ねえのんちゃん」
「どうしたの?このみ?」
履きなれた上履きに足を入れると
一歩前を歩いていたのんちゃんに
「のんちゃん大好きだよ」
って聞こえるか聞こえないかくらいの小声で言ってみた
「なに?」
「なんでもないよっ」
「そう?」
…ほんとは聞こえてたくせに
耳まで真っ赤だよのんちゃん
こうゆうとこが大好きなんです