隣の席の姫野くん。



川瀬と帰ったあの日から、約2ヶ月が経った。



その間に変わったことといえば…



…うん、何もない。



自分でも悲しくなるくらいなんの変化もない。


あれ以来川瀬と一緒に帰ることもなければ、もちろん抱き締めるチャンスもなくて



はっしーは全く学級委員の仕事頼んでこないし



隣の席ってことくらいしか川瀬との接点がない




「…はぁ」



現状を把握してため息が出る。



「あ~!姫野!」


川瀬がにたにたしながら俺の肩を叩く。



ぜんっぜん痛くないんですけど。




そこがまた可愛いっつーか、なんつーか









< 57 / 300 >

この作品をシェア

pagetop