隣の席の姫野くん。



「なぁなぁ!結局どうなんだよー!」



これから起こるであろう騒動にわくわくしているのか


それとも今まで色恋沙汰がなかった学校のアイドルのスキャンダルを楽しんでいるのか



どちらにせよたちが悪い




二人で照れながら話してたって、たぶん橋田が真っ赤になってたときだよな。



あのときならそう思われてもしょうがないかもしれない




「あのときは橋田がや…」



そういいかけて口を閉ざした。



橋田が山下を好き?



俺、今そういいかけてた





絶対いっちゃダメだろ、これだけは




「俺が、ムリヤリ橋田に迫ってたんだ…」




橋田の気持ちを、今俺の口から伝えることは出来ない。



でも、俺はこの場を誰も傷つけずに乗り越えるほど頭は良くない




だったら、俺は俺一人を傷つけるよ





だって、これが一番みんなが幸せになれる方法だろ?




















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