隣の席の姫野くん。



いつも思ってた


誰よりも近くにいるのにどうして触れられないんだろうって



あと一歩、あと1センチ、あと1言。




俺が行動を起こすだけで、触れられるのにって




ずっと思ってきた。







でも、違うかった。




俺が行動を起こしてもなにも変わらなかった。



俺は触れたくても、川瀬は触れたくない。




そんな簡単なことに気づかなかったなんて。
















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