隣の席の姫野くん。


のんちゃんは、はぁとため息をついて



「あのね、私今まで旧図書室に居たの」



真剣な顔で話始めた。



「あ、私一人になりたいときは旧図書室に行くんだけどね?」



そんなこと、初めて聞いた。


私ってのんちゃんのこと全然知らないな…




「このみ?このことは知らなくて普通なのよ。この事を知ってるのは姫野くらいだから…」



そう言って少しうつむくのんちゃん


あぁ、やっぱり姫野は特別なんだ。



なんだか、胸の辺りがモヤモヤした。


私じゃのんちゃんの特別になれないって気付いたからかな。



「姫野は特別だけど、特別じゃないわ。」


望サマ。


心を読み取るのやめてくだサイ。



のんちゃんが言ってることが理解できない


特別だけど特別じゃないって矛盾してるよね?



「姫野と私はね、仲間なの。同じような秘密を共有して、お互い助け合うことにしたのよ。その話をみているところを見られてたみたい。」


のんちゃんは首をすぼめて、それがまたすごく可愛かった。










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