隣の席の姫野くん。
どうしよう、理解できない。
でも、結果的には姫野とは何もないってことだよね?
でも…
「じゃあ、どうして顔赤くなったの?」
この理由が解らなければ納得できない。
そう思ってのんちゃんをちらっと見ると
「の、んちゃんー?」
そこには、また顔が真っ赤なのんちゃんが…
「こ、このみっ。これはね…」
そう言いながらのんちゃんは組んでいた足を戻して、上半身を前のめりにして顔を近づけてきた。
「……なの」
こそこそ話だ!
そう思って耳を近づけたのに、のんちゃんの声が小さすぎて何も聞こえない。
「のんちゃん…もう一回!」
私がそう頼むとのんちゃんはキッと私を睨んで、自分のスマホとにらめっこし始めた。
え、私は放置ですか?
そう思っていると
「ん」
のんちゃんがスマホをつきだしてきた。