隣の席の姫野くん。
姫野に、どうしてそんなに素直なの?って聞いたら
「もうクラスで言っちまったし、他に恥ずかしいこととかないから。」
って言われてしまった。
まぁ、そんなこんなで数日が経過し、さっき席替えが実施されたわけなんですが…
「あ、川瀬と離れたわ」
「どんまーい姫野くん!」
「…うっせ」
隣でじゃれあう姫野と男子生徒。
てか…姫野と離れたんだ。
黒板に書かれていく新しい席。
私は今と変わらないままで、姫野は真ん中の列の一番前だった。
「川瀬、俺いなくて寂しいからって泣くなよ?」
姫野は意地悪な笑顔でそう言ってきた。
「泣かないわよ!」
私は頬を膨らませ姫野を睨んでやる
「お前、それ他の男にやるなよ?」
姫野は急に顔を反らして、口元に手を当てた。
「私をこんな顔にさせるやつはあんたしかいないわよ」
私がそう言うと、なぜか姫野は嬉しそうにしていた。