同級会、その後、恋愛。
謎の逢瀬
『会える?』
また来たこの簡潔なメール。
いつもそうだ。
でも
『会えるよ』
なんて同じようなメールを返してしまう私も結局同類なんだな、なんて思いながらも心の奥底で湧き上がるこの感情は果たして恋なのか。
良い歳して何してるんだろう。我ながら自己嫌悪。
それでも。
彼によく思われたくてクロゼットを開けて男受けの良さそうな服を漁る。
あいつの好みなんて知らないけど。
服を着て、化粧をして、鏡の中の自分を確認する。
取り合えず、問題はない。
彼はいつも時間きっちりに迎えに来る。
そろそろ時間だ。
ヒールの音を鳴らしながら家を出る。
アパートを出るといつもの待合場所に向かう。
ほらいた。
シルバーの国産ステーションワゴンがそこにある。
「待った?」
「いや全然」
こちらをちらりと確認するとすぐ視線を正面に戻す。
「どこ行く?」
「取り敢えずゴハン」
「了解。何か食べたいものは?」
「うーん、じゃあイタリアン」
「わかった」
簡潔なやり取り。いつもと同じ。
そして彼は車を発進させる。
また来たこの簡潔なメール。
いつもそうだ。
でも
『会えるよ』
なんて同じようなメールを返してしまう私も結局同類なんだな、なんて思いながらも心の奥底で湧き上がるこの感情は果たして恋なのか。
良い歳して何してるんだろう。我ながら自己嫌悪。
それでも。
彼によく思われたくてクロゼットを開けて男受けの良さそうな服を漁る。
あいつの好みなんて知らないけど。
服を着て、化粧をして、鏡の中の自分を確認する。
取り合えず、問題はない。
彼はいつも時間きっちりに迎えに来る。
そろそろ時間だ。
ヒールの音を鳴らしながら家を出る。
アパートを出るといつもの待合場所に向かう。
ほらいた。
シルバーの国産ステーションワゴンがそこにある。
「待った?」
「いや全然」
こちらをちらりと確認するとすぐ視線を正面に戻す。
「どこ行く?」
「取り敢えずゴハン」
「了解。何か食べたいものは?」
「うーん、じゃあイタリアン」
「わかった」
簡潔なやり取り。いつもと同じ。
そして彼は車を発進させる。
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