先生に恋した話~報われない恋心~
「あれ?
萌衣?」
後ろから大好きな先生の声がした。
私は慌てて後ろを振り返る。
そこには、タオルで手を拭きながら
トイレから出てくる先生がいた。
なんだ!トイレにいたんだ!
私は、先生に呼ばれた嬉しさと
先生に会えた嬉しさでいっぱいだった。
先生は私の前髪を見て驚いた顔をした。
「前髪切ったの?」
先生は、指を指しながら聞いてきた。
「あ、うん!
受験前だしイメチェン」
私は、両手で前髪を押さえて
笑いながら言った。
「似合ってるけど、
おしゃればっかりじゃなくて
勉強もするんだよ?」
先生は、私の頭をコツンとグーで
叩いてからわざと怖い顔をした。
「痛い~!
勉強もするけどまだ志望校決まってないし…」
私は、不安な表情で言った。
みんな志望校決まってきてるのに
私は、全然決まってない。