ポッキーゲームでもしましょうか。
勝つのはどっち
「ポッキー食べる?」
そう、向かいに座る武藤くんは、いつもどおりの無表情で私にポッキーを差し出した。
武藤くんの部屋でテスト勉強を始めて二時間。
ちょうど小腹が空いている。
「うん、食べたーい。」
私はシャーペンを置き、後ろのベットに寄りかかった。
一旦、休憩。
いいね、ポッキー。
甘いものが食べたかったんだ。
「武藤くん、気がきくことができるんだね!
さすが、頭いい人は違うなあ。」
うんうん、と頷きながらそう言うと。
武藤くんは眉間にシワをよせ。
「…なんか褒められている気がしない。
そういう発言が、佐藤は頭悪いよね。」
はあ、と軽くため息を吐きながら、グッと伸びをする。