ポッキーゲームでもしましょうか。



ふっと手が伸びてきて、反射的に目を瞑ると。



「…ごめん、調子に乗った。」


という言葉と同時に、頭に暖かい手がのせられた。




「…でも、佐藤だって悪いんだからな。

なんか、意識されてないのはわかってたんだけど。

安心しきった顔で平気でベットとかに寄りかかるし。
笑顔が好きとか言ってくるし。
その上、こんなかわいい顔見せられちゃ。

もう、色々限界なんですが。」



…頭の悪い私でも。

武藤くんの気持ちは十分に伝わってきた。



「…私だって、戸惑ってるの。
今まで正直、武藤くんに感じてたのは、どきどきじゃなくて、安心だったから。
でも、今確かにどきどきしていて。

本当にどうしよう。」


顔があっつい。



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