ポッキーゲームでもしましょうか。

「…嫌？」


「……嫌じゃないよ。」


私の言葉に武藤くんがふわっと微笑む。

その表情を見て、確信をした。


ああ、やっぱり。





「…私、武藤くんが好きみたい。」


私の言葉に、答えるように。

武藤くんは、私の頬に手を添えた。




…徐々に近づき、唇が重なる寸前に。






武藤くんは「あ。」と声を上げて少し距離をとった。




「やっぱりこれは。
ポッキーゲームをやらなきゃ。」



「～っ、武藤くんの意地悪。」



「…ごめんね。
俺、好きな子には意地悪したくなるんだよね。



と、いうわけで。

ポッキーゲームでもしましょうか。」



にやっと意地悪そうに笑う武藤くんを見て。

…私も、武藤くんに意地悪されるのは、悪くないかもしれない。

と、思ったのは秘密である。



end