なめてんの?
「お前…なめてんの?返事しろよ」





「はっ、はひっ!」






明らかに緊張と恐怖でカチコチになってる沙彩を見たら、
俺はとんでもないことを考えていた。






――連れて帰りてぇ……。





てか誘拐してぇ……。





ダメな、犯罪だってことくらい分かってる。





だけど今は沙彩を自分のものにしたい思いでいっぱいだった。





さっきは突然『俺の女になれ』とか言って無理矢理、承諾させたけど。





「上等。ついてこい」





そして俺はもう本当に頭がどうかしてて。





ただ沙彩の手に触れて引っ張って、俺の家へ連れて帰ろうとした。





だけど校門を出て少しした時。





冷たい風に当たって我に返った。






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