なめてんの?
俺だって…泣いたよ。








沙彩…好きだ……。








どうか俺が帰ってくるまで誰にもつかまんなよ…?








「沙彩…強くなれよ?」








それだけ伝えて、俺は生まれ育った街を離れた。








沙彩…どうか強くなってくれ。








誰にも負けず、どんなことがあっても倒れないように強くなれ。







もうこれからは…失恋ソングは歌わねぇ……。







俺は、失恋ソングを歌ったせいでこうなったんじゃねぇかと思っていた。







そう思うと悲しくなって、自分を責めることしか出来なかった。
< 301 / 431 >

この作品をシェア

pagetop