【短】寮内ダーリン

まさか、まさかね。

違うよねユウキ?


でも、あのブロンドの髪を隣でかき上げられたら…


あたしは急いで隣へ向かう。

ドキドキしながら、ドアを開けた。


「……ユウ…キ?」


目が合って。

だけど、動けなくて。


「ち、違うぞっ?」


慌てるユウキを、黙って見てた。

シンディに覆いかぶさる、ユウキを。


「no!2号!」


駆け出した。

その場にいたくなかった。

声も聞こえなかった。


どうして――?


< 89 / 109 >

この作品をシェア

pagetop