【短】寮内ダーリン

「あのね、ハル」


「ん?」


「あたし、ほんとは分かってるんだよ…何かの間違いだって…」


「うん?」


「ただ…」


ただ――


自分の中にずっとあった

不安

恐怖


ユウキを信用しきれなかった自分

そんなあたしが傍にいて

彼女でいて


「ユウキは…幸せかな…」


何ひとつ敵わないのに

あたしの傍にいるのは

どうして……?


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