鬼の子と男子生徒

「さてと。もう一人はどこですか?案内してくださいませんか?」

依頼主様に言う。

しばらく歩いていると、

「・・・・なぁ・・・・」

沈黙に耐えきれなくなった依頼主様が話しかけてきた。

「はい?」

「あんたって、死なないのか?」

・・・・なんでそんなことを聞くんだろうか。

「・・・・何故、その様なことをお尋ねに?」

「・・・・なんとなく・・・・」

目をそらす依頼主様。

「・・・・あまり、プライベートの話はしないのですが・・・・まぁ、二人分の心臓を貰うので、お答えしましょうかね・・・・ただし、質問は三つまでですよ?」

「あぁ」

心臓の為。心臓の為だ。大好きな汚れた心臓の為に。



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