鬼の子と男子生徒
真実
「・・・・夕輝・・・・ごめんなさい・・・・ごめんなさい・・・・ごめんなさい・・・・龍の・・・・私の・・・・」
海莉は酷く傷ついた顔をしていた。
「・・・・別にいいよ。・・・・今日はもう遅い。早く寝て、明日、話を聞くから」
海莉の頭を撫でて部屋に戻ろうとする。
「・・・・夕輝」
「・・・・なぁに?海莉」
振り返りながら微笑む。
「・・・・あの・・・・その・・・・えっ・・・・と・・・・」
「・・・・。・・・・無理して話さなくていい」
ぽふぽふと頭に手を置く。
「・・・・絶対!・・・・絶対に話すから!・・・・私・・・・黒真博士・・・・嫌いだから!・・・・黒真博士は・・・・敵だから!」
思わず、頭を撫でる手を止めた。
「・・・・だから・・・・その・・・・」
「・・・・うん。頑張れ!待ってるからね♪」
ヒラヒラと手を振り、部屋に戻った。