鬼の子と男子生徒
戻ってくると朱鬼はガタイの良い男だった。
「は・・・・い。朱・・・・鬼・・・・」
「あぁ。さんきゅー!」
朱鬼は乱暴に服を受け取るとすぐ着替えた。
「・・・・夕輝・・・・何で着替えてんだ?」
「・・・・一緒に行けるかなー・・・・と思って」
朱鬼は溜息をついた。
「ついてくんな」
「なんで?」
「アブねーから」
「なにが?」
「夕輝にもしものことがあったら・・・・」
「自分の身は自分で守る」
「そういうわけには・・・・」
「勝手についてくから、気にすんな」
「・・・・」
「・・・・」
この戦いを制したのは・・・・、
「・・・・どうなっても知らねーかんな」
俺だ。