鬼の子と男子生徒
「は??」
「断るっつったんだよ」
「・・・・ンでだよ?」
朱鬼は盛大に溜息をついた。
「お前・・・・人間に復讐するつもりだろ?」
闇鬼はおちゃらけた感じで答える。
「そーですが?」
「・・・・なんでだよ」
「酷い事をした人間に同じくらいの痛みを味あわせてやるためだ!」
闇鬼は叫んだ。
「あれは闇鬼のせいだろーが」
「・・・・あれは俺(私)のせいじゃない」
闇鬼の声が二重になる。
「し、朱鬼・・・・あれ・・・・」
「あれは私(俺)ノセイジャナイ」
闇鬼の声が副音声みたいになっていく。
「アレハワタシノセイジャナイ!」
ブァッ!
あの黒い陰が闇鬼から湧き出てくる。
「し、朱鬼・・・・ヤバくね?」
「・・・・ヤバくない。あれを引っ剥がせば闇鬼は元に戻る」
朱鬼の目は猫目で真っ赤に染まっている。
「下がってろ。ぜってー引っ剥がす!」
朱鬼が突っ込んでいく。
「ちょっ!朱鬼!」
朱鬼はいきなり、陰を引き裂いた。