鬼の子と男子生徒
「なんつーか・・・・簡単に言えば、生まれたときからそうだった~。って感じだ」
「・・・・詳しく」
「いや、全部話すと長くなるって」
「それでも」
朱鬼がしつこい。
「・・・・どうしたんだよ?いきなり、話せだなんて・・・・どういう風の吹き回しだ?」
「・・・・」
ばふっ
間の抜けた音を立てて、煙が舞った。
「ゲホゲホ・・・・朱鬼?」
煙が消えると、ミニ朱鬼がいた。
「けほけほ・・・・まったく、いきなり変わるなんてどんだけ照れ屋さんなんだよ・・・・あ、夕輝」
素直な方の朱鬼がむせていた。
「ごめんね。彼、すっごい照れ屋さんなんだ。
・・・・あ、何で知りたいかって言うとね、僕ら、とある研究員さんを探してるんだ~。『dusk』って言う、生物兵器の研究してて、復讐したいんだって!」
「・・・・ふぅん・・・・。まぁいいや。眠れないし、話してやるよ。俺が生まれたときのことを」