鬼の子と男子生徒
「海巳さんはどんな力を持っているんです?」
治療室に向かっていると夕輝におぶわれている朱鬼が聞いてきた。
「まぁ、根本的には美兎と一緒だよ」
海巳はにっこり笑った。
「根本的には?」
「そう」
「ふぅん」
朱鬼は興味が無くなったのか、それ以上追求はしなかった。
「・・・・ゆーきぃ。ねむいからぁーねていーいです?」
朱鬼は欠伸した。
KA・WA・I・I!
「あぁ。お休み。朱鬼」
その言葉を合図に朱鬼は寝てしまった。
「・・・・闇鬼、頼む」
ぽふん
「はい。分かりました」
闇鬼に朱鬼を頼むと俺は薬を作るべく扉の向こうへと向かった。