鬼の子と男子生徒
「オマエ、発作があったんだろ?美兎と同じタイミングで」
俺は薬を海巳に渡す。
「・・・・なんでわかった?」
「手」
「手?」
「傷出来てっぞ。早よ飲んで手ぇだせ」
水を海巳に渡す。
海巳は薬を飲んだ。
「・・・・どうも」
「ほら。手」
海巳は手を出す。
案の定、手は血で赤黒かった。
「・・・・こんなに真っ赤にして・・・・痛くなかったか?」
「・・・・別に」
海巳は素っ気なく答える。
「・・・・ん。ほれ。出来たぞ」
海巳の手に包帯を巻いてぺちんと手を叩く。