鬼の子と男子生徒
「・・・・ごめん。海莉が物語を食べちゃって・・・・すぐに復元させるから・・・・」
龍がすぐに謝る。
「・・・・ごめんなさい・・・・」
海莉も続けて謝る。
「あ、食べたんだ。いーよ。別に。もう一冊持ってるし。でも、すっごいなー。色々と、苦労したでしょ?」
そう聞くと、海莉はこくんと頷いた。
「・・・・私・・・・学校に・・・・通ってたとき・・・・とか・・・・一番・・・・大変だった」
小さかったけど、どうやら相当大変だったみたいだ。
「ねぇ、その話、詳しく聞かせてくれない?」
2人はぴくりとした。
「あ、君達のことも知りたいから、色々と検査を受けて貰うことになるけど・・・・いい?」
2人は警戒心を向けてきた。
「あー・・・・もしかして・・・・黒真博士にも同じこと言われて、いろいろやられた?」
「・・・・そうだけど・・・・」
うっわ。黒真のヤロー・・・・サイッテーだな。
「痛いことはしない。約束しよう!あー・・・・でも、信用できないか・・・・よし!朱鬼!」
「あ?なんだよ?」
気だるそうに朱鬼が言った。
「もし、俺が龍と海莉に酷いことしたら・・・・俺を殺せ」
ピクッと朱鬼の眉根が動いた。