さみしがりやのホットミルク
「ッはあ、はあ……っ、」

「………」



気付けば、ブラウスのボタンのほとんどが、いつの間にかオミくんの手によって外されていて。

そうしてあたしが必死で呼吸を整えているそのわずかな隙に、残っていたボタンも、器用な手に外されてしまった。

熱くほてったからだに、オミくんの少し冷たい手が、触れる。


──恥ずかしい。ドキドキする。

でも、うれしい。



「っあ、だめ……っ」



あたしの肩に噛みつきながらブラジャーのホックに回った彼の右手を、とっさに掴んだ。

あたしがあげたブレスレットをつけた、右手首。涙目でオミくんを見上げると、彼は少しだけ、首をかしげる。



「あ、あの……っあたしその、こ、こういうの、初めてで……」

「………」

「え、えと……は、はずかしくて……」



きっと真っ赤になってしまっている顔を、自分の右手の甲で隠しながら、消え入りそうな声でそう言った。

するとそれを聞いたオミくんが、ふっと、口元を緩める。
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