さみしがりやのホットミルク
その日の夕飯は、俺のリクエスト通りハンバーグだった。
こんがり焼けた大きめのハンバーグに、ケチャップベースのソースがたっぷりかかっている。
付け合せには、にんじんのグラッセとインゲンのソテー。それから、白いごはんとサラダとたまごスープ。
昨晩食べたオムライスと同じく、テーブルに並んだ料理たちはどれも美味い。
「えへへ、ありがとう。あたし今、栄養士の資格が取れる調理系の大学通ってるんだよねえ。なので、ごはん作るのは好きだしわりと得意な方なのですー」
口にした手料理を素直にほめると、向かい側に座っていた彼女は照れくさそうにはにかみながらそう言った。
その笑顔を見ていたら、なんだか、心がほわっとあたたかくなって。
「……あ、オミくん笑ってるー」
つい口元が緩んでいたらしく、佳柄がイタズラっぽくそう言う。
俺はとっさに右手のこぶしで口元を隠しながら、「んなことねーよ」とテーブル向こうの彼女のひたいを小突いて。
──その、彼女の笑顔を。……ずっと見ていたいと、思ってしまうのは。
この感情の、名前は──……。
こんがり焼けた大きめのハンバーグに、ケチャップベースのソースがたっぷりかかっている。
付け合せには、にんじんのグラッセとインゲンのソテー。それから、白いごはんとサラダとたまごスープ。
昨晩食べたオムライスと同じく、テーブルに並んだ料理たちはどれも美味い。
「えへへ、ありがとう。あたし今、栄養士の資格が取れる調理系の大学通ってるんだよねえ。なので、ごはん作るのは好きだしわりと得意な方なのですー」
口にした手料理を素直にほめると、向かい側に座っていた彼女は照れくさそうにはにかみながらそう言った。
その笑顔を見ていたら、なんだか、心がほわっとあたたかくなって。
「……あ、オミくん笑ってるー」
つい口元が緩んでいたらしく、佳柄がイタズラっぽくそう言う。
俺はとっさに右手のこぶしで口元を隠しながら、「んなことねーよ」とテーブル向こうの彼女のひたいを小突いて。
──その、彼女の笑顔を。……ずっと見ていたいと、思ってしまうのは。
この感情の、名前は──……。