鬼上司?と嘘恋から始めるスイートラブ
「おいっ、見ろよ。佐伯。あの洗剤すげー大きいぞ。わっ、このお菓子こんなデカイの初めてみた」



会員証を提示して中に入るとそれはもう子どものように喜びながらあれもこれもと指差す課長。はいはいと軽くあしらうあたしのほうが大人ですよ。



探検してくると早足で行ってしまった。仕方ない。何かあれば携帯で連絡を取ればいいし、あたしはさっさと買い物を済ませてしまうとするか。



今日のディナーはグラタンにしようかな。お父さんが誕生日にレストランで食べさせてくれた思い出の味。



美味しかったな。豪華にエビも鶏肉も入っててチーズがトロトロで大好きだった。


とはいえここで食材を買うわけではない。ここの食材はどれもかなり量があって一ヶ月は余るんじゃないかと思う程。あたしがここに来たのはピザを買うため。



グラタンだけじゃ寂しいし、みんなでお祝いするんだもん。大きいほうがいいからね。本当なら全部手作りにしたかったんだけどやむを得ない。



それに美味しいからねここのピザは。
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