鬼上司?と嘘恋から始めるスイートラブ
「佐伯、今日はありがとな。すごい楽しかった。本当にスペシャルな誕生日になったよ。正直、ローソクとケーキは恥ずかしかったけどな」



ああ、そんな瞳で見つめないで。気持ちが溢れて止まらなくなる。どうしていいのかわからなくなる。



今なら渡せるはずなのに・・・課長の優しい笑みから視線を逸らすように俯く。



「どうした?疲れたか?そうだよな。お前、俺のためにいろいろ頑張ってくれたもんな。本当に嬉しかったよ、ありがとな」


少しだけ身体を近づけて課長が優しく肩を抱いてくれる。どうしよう。ドキドキする。もう抑えてなんていられなくなる。身体が震えてる。

もし、あたしが『好き』と伝えたら課長はどんな顔をする?笑ってくれる?驚いて戸惑う?お願いだから迷惑な顔はしないで。


「佐伯?大丈夫か?また頭が痛いのか?」


「・・・です、好きです。好きです、あたし、課長のことが好きです」




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