鬼上司?と嘘恋から始めるスイートラブ
「ねえ、美晴。あんたはさ、告白したわけじゃない?そして、課長に結果も聞いたんでしょ?確かにあんたの望むような結果じゃなかったかもしれない。だからって逃げるのはやっぱりおかしいわよ。


それに課長はそのシズカさんとのことをお母さんから聞いたのか?って言ったんでしょ?直接課長に聞きにくいなら課長のお母さんに聞きなさいよ。


もしかしたらそのシズカさんが浮気をしたとかそんな最低な理由かもしれない。それでも課長の気持ちを弄んでたとしたらあんたは自分に意地でも振り向かせたくならない?」




琴美の言葉がズシンと胸に響いた。そうだよね。課長から聞きにくいなら冴子さんに聞けばいい。


中途半端にシズカさんの存在を知ってしまってシズカさんが元カノだと知ってしまってからあたしは身動きが取れなくなった。課長が好きな人は今もシズカさんかもしれない。



でも、もう逃げてばかりはいられない。



「いい目になってきたね。そう、それこそ美晴」




決心したつもりだった。
次の日、早朝に呼び出される前までは。
< 169 / 266 >

この作品をシェア

pagetop