鬼上司？と嘘恋から始めるスイートラブ

コツンと窓を叩かれ急いで開けるとそんな言葉が降ってきた。百面相ってあたしそんな変な顔してたんだ。


いやまあいかがわしいことを考えたりもしてたからだけど。ガチャと運転席のドアを開ける課長。あたしが動揺してると意地悪そうな笑みを浮かべた。




「お前、俺に言わなきゃいけないことあるだろ？勝手に行動した罰として今日は大好きな運転はさせません！」




腕を引かれ運転席から降ろされる。助手席のドアを開けられて押入れられた。ドアをパタンと閉められて動揺していると運転席に課長が乗り込み、あたしに覆いかぶさる。


えっ、何？思いっきり目を瞑った。




「安全運転を心がけますのでシートベルトを閉めさせていただきます」




カチっと音がしてあたしから距離を取った課長は自分もシートベルトを閉めた。わざとだ。絶対にわざと。あたしをからかってるんだ。


少し頬を膨らませて課長を見るとお仕置きだよとコツンと頭を小突かれた。