鬼上司？と嘘恋から始めるスイートラブ
はいと返事をする。そういやいろいろあったせいで豊田さんとは全然会っていない。それに唯野さんたちにも会えてないな。


琴美にもあんなにお世話になったんだからまた時間を作ってランチでもご馳走しなくちゃ。



「・・・佐伯、聞いたんだよな？静佳と俺の話」



「はい」



豊田さんの名前からいろんな人のことを考えていたあたしに切り出してきた課長。


きっと冴子さんから聞いたんだろうな。あたしが静佳さんと会ったこと。勝手なことしたって怒ってるよね。



「すいません、勝手なことばかりして。でも、どうしても知りたかったんです」



「静佳から連絡が来たんだ。佐伯になら俺を任せられるって。ごめんな。俺があのときちゃんとお前に答えられなかったから悪いんだよな。正直、あのときは動揺したんだ。まさかお前が俺のことをさ」

「好きですよ。というより好きにならないわけがないじゃないですか。自分にしか知らない部分とか見せられたりしたら。あたし課長が仕掛けた罠にまんまと引っかかったんです」



「あっ、また課長って言った」



「課長だってあたしのこと佐伯って呼ぶじゃないですか！！」
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