鬼上司？と嘘恋から始めるスイートラブ

私と課長は気持ちが通じ合ったけれど、お父さんと冴子さんは今、ここに婚姻届があればすぐに記入して提出できるくらいの強い決意がある。

お父さんのことは本当に大事。私にとってかけがえのない人。お母さんが亡くなってからはずっとお母さんの代わりもしてくれた。辛くて泣いてるときは抱き締めて一緒に泣いてくれた。


お父さんがいなくなるかもしれないなんて考たくない。でも、ここで決断しなくちゃいけないんだ。時間は待ってなんてくれない。



課長にもうこれ以上選択なんてさせたくない。私が言えばみんなが楽になれる。私が課長を諦めれば、お父さんは冴子さんと結婚して幸せになれる。


課長は冴子さんが幸せだからきっと嬉しいはず。たとえ、私を好きだと言ってくれたからと言っても、課長は冴子さんのほうが大切だから。




『好き』よりも『大事』を優先しなくちゃいけない。私の気持ちよりも今はお父さんの願いを叶えてあげなくちゃいけない。