鬼上司?と嘘恋から始めるスイートラブ
「あの、離してもらえませんか?」
唯野さんや比嘉さんは気づいてない。これだけ混んでたら見えないか。周りを気にして小さな声で訴えるも全く聞いてもらえない。
嫌悪感もあるけどそれ以前に力が強すぎて痛い。赤くなってたら本当に嫌だ。チンと音がしてようやくエレベーターが着いた。
一斉に降りていく人たち、私も手を振り切って、降りたいのに離してもらえない。
唯野さんと比嘉さんも降りてしまった。助けを求めるように視線を送り続けて、唯野さんが気づいて、近づいてきてくれたと同時に、営業マンはエレベーターの中から唯野さんを突き飛ばし、エレベーターの閉じるボタンを押した。
そしてすかさず、彼はそのまま5階へのボタンを押した。手は掴まれたまま後ろに後ずさりするもジリジリと距離を詰められる。
「なんで逃げるんだよ。俺はただあんたと話をしたいだけなんだ。部署まで変えるなんて酷いじゃないか」
「だから部署は変わってないです。今は、研修で異動してるだけなんです」
「本当か?それ?」
「本当です。だから離してください。本当に痛いんです」
唯野さんや比嘉さんは気づいてない。これだけ混んでたら見えないか。周りを気にして小さな声で訴えるも全く聞いてもらえない。
嫌悪感もあるけどそれ以前に力が強すぎて痛い。赤くなってたら本当に嫌だ。チンと音がしてようやくエレベーターが着いた。
一斉に降りていく人たち、私も手を振り切って、降りたいのに離してもらえない。
唯野さんと比嘉さんも降りてしまった。助けを求めるように視線を送り続けて、唯野さんが気づいて、近づいてきてくれたと同時に、営業マンはエレベーターの中から唯野さんを突き飛ばし、エレベーターの閉じるボタンを押した。
そしてすかさず、彼はそのまま5階へのボタンを押した。手は掴まれたまま後ろに後ずさりするもジリジリと距離を詰められる。
「なんで逃げるんだよ。俺はただあんたと話をしたいだけなんだ。部署まで変えるなんて酷いじゃないか」
「だから部署は変わってないです。今は、研修で異動してるだけなんです」
「本当か?それ?」
「本当です。だから離してください。本当に痛いんです」