鬼上司？と嘘恋から始めるスイートラブ

「悠貴さんたちもたくさん話した？」


私がそう聞くと、「まあな」としか返事はないと思ったけれど、彼は自分が忘れないようにというように、すごく丁寧に昨日の話をしてくれた。


「悠貴、あの人の代わりありがとうね。あの人が死んでも辛くなかったのは、笑っていられたのは悠貴が息子と旦那の二役をしてくれたからよ、本当あんたは自慢の息子だわ」


ツインの部屋に親と子二人。いたたまれないなと二人で少し、お酒を酌み交わし、お義母さんが言った一言に瞳が潤む。


「俺だって冴子の、母さんの子で良かったって思ってる。静佳のことでたくさん泣かせてごめん、傷つけて苦しめて本当に、本当にごめん。今度こそ、今度こそ本当に好きな人と幸せになるから。だから母さんも幸せになって」


そう言ったんだと悠貴さんの言葉に涙腺は崩壊した。必ず幸せになります。だからお義母さんもお父さんと幸せになってください。


「こら、なんで花嫁が今から泣いてんだよ。今から最高に幸せな顔をしなきゃいけないんだぞ。俺たちは最高に幸せな家族になるんだからな」