鬼上司?と嘘恋から始めるスイートラブ
家族の団欒の場所
夏祭りの次の週末の夜、私は、ドキドキの夜を過ごしていた。肩が触れそうな距離でソファの隣に座るのは好きな人。まあ彼が私に何の意識もしていないことは見ていたらわかるけど。
携帯から目を離すことのない好きな人は只今、完全オフモードでメガネを掛けず右手親指を動かす。
チラリと画面を見るとしっかりと映るゲーム。
手持ち無沙汰で、私も携帯を使ってネットサーフィンなんかをやってみる。
同じ空間にいるのにやっていることはバラバラ。
「ちょっと悠貴!いつまでゲームに夢中になってるのよ。美晴ちゃんが暇してるでしょ」
キッチンから戻ってきた冴子さんがコツンと課長の頭を叩く。そう、私たちは二人っきりなわけでも甘い雰囲気を醸し出しているわけでもない。
『お向かいの交流会』と題して用もないのにどちらかの家に集まり夜中近くまでテレビを見たり話したりする時間。
大抵、冴子さんがお父さんに「暇なら来ない?」と私たちを呼ぶことが多い。その度、私はお風呂上がりでも薄化粧をしたり、部屋着を可愛くしたりと抜かりはしない。
お父さんにはそんなに毎回気を張る必要はないんじゃないかと言われるけれど、好きな人にすっぴんや可愛くない部屋着を見られるのはたまらないから。
携帯から目を離すことのない好きな人は只今、完全オフモードでメガネを掛けず右手親指を動かす。
チラリと画面を見るとしっかりと映るゲーム。
手持ち無沙汰で、私も携帯を使ってネットサーフィンなんかをやってみる。
同じ空間にいるのにやっていることはバラバラ。
「ちょっと悠貴!いつまでゲームに夢中になってるのよ。美晴ちゃんが暇してるでしょ」
キッチンから戻ってきた冴子さんがコツンと課長の頭を叩く。そう、私たちは二人っきりなわけでも甘い雰囲気を醸し出しているわけでもない。
『お向かいの交流会』と題して用もないのにどちらかの家に集まり夜中近くまでテレビを見たり話したりする時間。
大抵、冴子さんがお父さんに「暇なら来ない?」と私たちを呼ぶことが多い。その度、私はお風呂上がりでも薄化粧をしたり、部屋着を可愛くしたりと抜かりはしない。
お父さんにはそんなに毎回気を張る必要はないんじゃないかと言われるけれど、好きな人にすっぴんや可愛くない部屋着を見られるのはたまらないから。