オタク彼氏に困っています。
なので俺は梨本さんの腕は掴んだままだが、その場に止まってじっと梨本さんを見つめた。
「黒沢くん...」
梨本さんの綺麗な声がアイツの名前を呼ぶ。
そして梨本さんは俺の方をチラリと見て、アイツをまっすぐ見据え.....いや、ものすごい勢いで睨んでこう言った。
「アンタにあげるチョコなんて一つだってないから。バラまきたければバラまきなさいよ。私には上原くんがいるからね」
え?
梨本さんの言っている意味がわからず首をかしげる俺。