オタク彼氏に困っています。
「こんなとこで何やってんの?」
俺が今、1番嫌いなやつの声が静かな体育館裏に響く。
この声は......
「黒沢......」
後ろから俺に声をかけてきたのは黒沢だった。
いつもの余裕のある笑みからは想像もつかないほど無表情でこちらを見つめる黒沢。
梨本さんに必要以上に絡むコイツを俺はあまり
好きじゃない。
「梨本さんが連れ去られた」
「え......」
闘ってるんじゃないの?
黒沢の衝撃発言に驚く俺。
そして俺の様子を見つつ、黒沢はことの経緯を話出した。