オタク彼氏に困っています。







人の気も知らずに。






「梨本 茜さん?」





疲れきった私の後ろから私の名前をフルネームで呼ぶ爽やかな声。


爽やかな声の聞こえる方へ条件反射で振り向くとそこには.....





「おはよう」





「.......」






爽やか王子こと、黒沢 千鶴ークロサワ チヅルーが立っていた。





黒沢くんは我が学校のモテモテ男児。


無造作にセットされた栗色の髪におとぎ話の王子様みたいな綺麗な顔立ち。


おまけに性格まで王子様でみんなから爽やか王子と言われていた。






ま、いくらイケメンでも上原くんの神々しさには及ばないけど。














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